ネット通販最大手Amazon、日本で車検サービス開始へ

7月、マイクロソフト創業者のビル・ゲイツ氏を抜いて世界一の富豪となったアマゾン創業者ジェフ・ベソスCEO。しかし、その後、アマゾンの株価が下落したため、総資産世界一の座は一時的なもので終わりました。

そんなアマゾンが9月、「Goo車検」提供のもと、車検サービスの取り扱いを開始したことが明らかとなりました。アマゾンの車検ストアでは、車種ごとの車検サービスをチケットとして販売。利用者はチケットを購入すれば、わざわざ整備工場に車を持ち込む必要はなく、自宅や職場など指定した場所で車検を受けることができるサービスとなっています。

現在5種類の車検チケットが販売されているものの、いずれも完売し、在庫切れ状態となっています。

最近、アマゾンは無人航空機ドローンによる配達計画や、生鮮食品を1〜2時間以内に届けるアマゾンフレッシュなど、従来の常識を覆すサービスを次々と展開しています。

この度新たに始めた車検サービス。並みいる車検サイトを押しのけて、業界トップとなることはできるのでしょうか。

1　アマゾン×Goo車検で何が始まる？

車検サービスの取り扱いを始めたアマゾン。利用者はチケットを購入するだけで、簡単に車検を受けることができるようになっています。

アマゾンは次にようにアナウンスしています。

「Amazonの「車検ストア」は、Goo車検と提携し実現したもので、Amazonにとって初めての車検サービスの取り扱いとなります。本ストアの特長は、“お客様に分かりやすく商品説明し、安心してサービスを受けられる”ことです。車検サービスを提供している業者は数多くあり、なかなかお客様が自分の自動車にピッタリの車検プランを探しだすのが困難であります。Amazonの「車検ストア」では、“費用やサービス内容の明確化”、“簡単に商品やサービスを選べ、購入できる利便性”などを重視しております」（参照：アマゾン）

1-1　車検の流れ

アマゾンで通常のショッピングをするように、まず、自分の車種に合った車検チケットをカートに入れて購入します。

次に、購入後、専用のコンシェルジュから連絡がくるため、クルマの引き取り場所や日時、車両情報に関する打ち合わせなどを行います。

引き取り当日になると、Goo車検の工場スタッフが指定された場所にクルマの引き取りに来ます。

後日、Goo車検から法定費用と見積もり金額・内容に関する連絡が来るので、同意すると車検サイト内で支払いを済ませます。

車検が通れば、Goo車検から指定した場所に納車するという流れになります。

・ 車検の流れの概要

（アマゾンサイトより作成）

点検では、ブレーキの効き具合や、ペダルの遊びや隙間、パーキングブレーキ、エンジンオイルの漏れ、ファンベルトのゆるみ、点火プラグの状態、バッテリーの接続状態、排気の状態、エアクリーナー、冷却水、ブレーキホース、ブレーキパッド、タイヤの状態など、基本的な整備点検を行うとしています。

1-2　車検価格はおもに５種類

車検にかかる費用は、自動車の重量に応じて５種類に分けられています。

最も小型の軽自動車（ワゴンR、ムーブ、アルト、ミラなど）は車検基本料※2万3300円、法定費用33070円で、合計5万6370円からとなります。

1.0トン以下の普通小型車（マーチ、ヴィッツ、デミオなど）は車検基本料2万4700円、法定費用4万3930円で、合計6万8630円からとなります。

1.0トン〜1.5トン以下の中型車（フィット、ノート、レガシィ）は、車検基本料2万6100円、法定費用5万2130円で、合計7万8230円からとなります。

1.5トン〜2.0トン以下の大型車（クラウン、オデッセイ、エスティマ）の場合は、車検基本料3万1900円、法定費用6万330円で、合計9万2230円となります。

2.0トン〜2.5トン以下の最も大型の自動車（エルグランド、アルフォード）は、車検基本料3万4400円、法定費用6万8530円で、合計10万2930円が必要となっています。

チケットの有効期限は購入日から3ヶ月以内で、全国47都道府県が対象ですが、離島へのサービス提供はできないとしています。

※ アマゾンによると、車検基本料とは、車両の引取納車、24ヶ月法定点検（整備代・部品代は別）、完成検査、登録申請、点検結果説明、簡易調整、整備部位の6ヶ月または1万km保証が含まれるとされる。

2　人気爆発ですでにチケット完売！？

アマゾンがGoo車検サービスの取り扱いを始めてから数時間しか経っていないにも関わらず、すでにチケットは全て売り切れています（9月4日時点）。

（出展：amazon）