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注目の仮想現実デバイス“VR”その市場規模に迫る

昨年から市場への投入が始まったVR機器は、品切れ状態が続き、入手困難となっています。VRは目を覆うアイマスクのような装置を頭部に装着することで映像を映し、仮想空間の中にいるような感覚を味わうことができます。

 

ソニーやマイクロソフト、サムスンなど大手メーカーは巨額の開発費を投じてVRを開発。各ゲーム会社もVRソフトの開発に力を入れている状況で、VR市場は今もっとも注目されているテーマといえます。

 

 

目次

  1. 1 VR元年となった2016年
  2. 1-1 最も入手困難なプレイステーションVR
  3. 1-2 マイクロソフト提供するのはVRではなくMR
  4. 2 拡大するVR市場
  5. 2-1 アメリカがVRゲーム市場の中心
  6. 2-2 ゲーム以外でも活躍する可能性
  7. 3 拡大するVR市場
  8. 3-1 製品の完成を目指す
  9. 3-2 日本はVR市場で中心的な役割を

 

1 VR元年となった2016年

VR(=Virtual Reality)は仮想現実を体感できるヘッドマウントディスプレイとして2016年から各メーカーが販売を開始。ソニーの「プレイステーションVR」をはじめ、サムスンの「Galaxy Gear VR」、マイクロソフトの「ホロレンズ」、オキュラスの「オキュラスリフト」などが現在発売されています(2017年2月時点)。

 

・現在発売されているおもなVRヘッドセット

メーカー 製品名 価格 発売時期
ソニー SONY PlayStation®VR 44,980円 2016年10月
サムスン Galaxy Gear VR 1,5000円 2015年12月
マイクロソフト Microsoft HoloLens 33万3,800円 2017年1月
オキュラス OculusRift 94,600円 2016年3月
エイチティーシー HTC Vive 99,800円 2016年4月

 

 

1-1 最も入手困難なプレイステーションVR

sony

(出典:SONY)

 

なかでも手に入らないと言われているのがソニーのプレイステーションVRです。昨年10月に投入されたばかりの本製品は発売直後に完売。12月に再販されるもまたもや即売り切れとなるほどの人気ぶりで、転売業者から購入しない限り、正規の値段で購入するのは困難と言われています。

 

プレイステーションVRが競合他社よりも人気の理由として、ゲーム機・プレイステーション4に接続して遊べる点が挙げられます。パソコンやスマートフォンに接続するタイプのVR機器が多いなか、ソニーのものはプレイステーション4専用で発売時には25タイトル以上のソフトがVRに対応。スマホゲームとは一線を画すリアルな映像を目にすると本当にゲームの中にいるような没入体感が人気を呼んでいます。

 

VRのスペックについてITジャーナリストのBen氏は

 

「PS VRの解像度は1080pと、スマートフォンやテレビには十分なスペック。サムスンのGear VRはクアッドHDディスプレイを搭載しているが、画素が荒く画像がぼやけて見えることがある。オキュラスリフトとHTC Viveの解像度は2160×1200だが、しかし、結局のところVRにおいて一番重要なのはソフトウェアの質」(参照:Forbes

 

と語ります。さらにVRのテクノロジーはまだ未完成であるとしつつ、今後は熾烈な開発競争が予想されるため、飛躍的な進化を遂げることになるだろうと分析しました。

 

 

1-2 マイクロソフトが提供するのはVRではなくMR

hololens

(出典:Microsoft)

 

マイクロソフトのホロレンズはアメリカで昨年3月に発売され、10ヶ月遅れで日本でも発売が開始されました。ただ本製品は一般消費者向けではなく、開発者や法人向けの販売となります。

 

ホロレンズは、スマートフォンやパソコン、起動ソフトを必要としない自己完結型のMRデバイスとなります。MRとはMixed Reality=複合現実という意味で、現実世界にCGを重ね合わせて情報のやり取りを行うAR※(拡張現実)の一種となります。任天堂のスマートフォン向けゲームアプリ「ポケモンGO!」がARを用いた代表的な例です。

 

一方、ホロレンズでは独自のホログラフィック技術を用いて現実空間にホログラフィックを表示させ、ホログラフィックに直接触れることで情報のやりとりを行うことができます。インターネットやマイクロソフトはこれをホログラッフィクコンピューティングと呼んでいます。

 

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(▲テーブルの上に「ホログラムの天気」や、壁に「ホログラムのテレビ」が表示されている様子 (出典:Lux Exposé))

 

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(▲機械の内部をホログラムで表示させて360℃から確認することもできる (出典:Microsoft))

 

また、OSのウィンドウズ10が搭載されており、インターネットやスカイプやツイッターなどのウィンドウズに対応したアプリケーションを利用することもできます。

 

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(▲ホログラムはタッチや音声による操作が可能 (出典:Microsoft))

 

※ AR(Augmented Reality=拡張現実)とは、目の前に存在する実環境にバーチャルな情報を重ね合わせて表示する技術または表示された環境を指す概念。(参照:独立行政法人 情報処理推進機構)

 

 

2 拡大するVR市場

調査会社TechNvioのレポートによれば、VRゲーム市場は今後4年間で84.4%成長し、市場規模は1620億ドル(約18.3兆円)に上るだろうと予測しました。

 

・VR市場の予測

ARVR-Forecast

(▲Digi-capitalによればVRとARをあわせた市場規模は約150億ドル)

 

 

2-1 アメリカがVRゲーム市場の中心

同レポートではソニーやマイクロソフトなどの大手企業によるVR技術の開発や、モバイルゲーム分野にユーザー数の多いアップルやグーグルなどが参入することで、VR市場の成長はさらに加速すると分析。さらに、アメリカがVRゲーム市場にとって大きな収益源となるだろうと予測しました。(参照:VRSCOUT

 

市場規模の予測は各会社によって異なりますが、VR市場が急激な成長産業になるとの見方は一致しています。

 

 

2-2 ゲーム以外でも活躍する可能性

また、三井住友銀行のコーポレート・アドバイザリー本部の坂田氏はVRの活躍の幅はゲームやアミューズメント分野にとどまらないとしています。

 

「(VRを使用した)訓練用途では、人命にかかわる業務分野でリアリティのあるシミュレーションが可能となり、医師の手術やパイロットの練度を高めるツールとして有望視されています。また、販促用途では、実際に商品の使用感を疑似体験出来るという顧客側のメリットに加え、販売側の企業としても展示用商品/場所の削減や、商談時間の短縮化/成約率向上が期待され、自動車・住宅・旅行等の販売に活用され始めています」(参照:三井住友銀行 産業レポート)

 

実際、日本航空(JAL)は整備士のトレーニング用にホロレンズの導入を決定しています。さらに米・インテルや中国・レノボなどの大手ITメーカーもマイクロソフトと提携。VRはさまざまな産業の現場での活用が期待されています。

 

・VRに取り組む企業一覧

企業

(参照:2016年9月25日付 日本経済新聞

 

 

3 今後の課題は?

VR市場は成長産業ですが、普及に向けた取り組みは今後も必要になると指摘されます。

 

 

3-1 製品の完成を目指す

坂田氏によれば製品自体について、頭部に装着して遊ぶ機器としては重いほか、至近距離で映像を表示することによる眼球疲労や、頭部の動きに合わせて映像も動く際のいわゆるVR酔いなど、改善の余地が残されていると分析。

 

また、このような課題が、コンサートやスポーツ観戦等の長時間視聴を前提とするコンテンツ普及の妨げになるほか、健康面の問題を重要視するユーザーの買い控えに繋がるのではないかと懸念を示しました。(参照:三井住友銀行 産業レポート)

 

 

3-2 日本はVR市場で中心的な役割を

VR産業の今後について日本経済新聞は事業拡大の好機だとしています。

 

「ARゲーム『ポケモンGO』は日本のキャラクターと新技術が融合した成功例だ。(しかし)海外のコンテンツ市場で日本のシェアは数%とされる。VR、ARをアニメや映画といったコンテンツの輸出を促す起爆剤にしてほしい。」(参照:日本経済新聞

 

IT産業で経済成長を目指す日本にとっては絶好の好機で、スマートフォンなどでアメリカやアジア勢に遅れをとっている分を取り戻すべきだと主張しました。

 

 


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