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外国人も注目する「走る高級ホテル」の四季島と瑞風の魅力とは

(出展:CNBC)
(出展:CNBC)

JR東日本と西日本による最高級寝台列車が連日メディアで取り上げられ、話題となっています。

 

東日本旅客鉄道(JR東日本)が運行するクルーズトレイン「四季島」は、今年5月、3泊4日で函館や日光など日本の観光名所を巡る旅に出発。セレモニーが行われた出発駅の上野駅13番線では多くの関係者およびメディアが押しかけ、手を振りながら乗客を見送りました。

 

一方、西日本旅客鉄道(JR西日本)が運行するトワイライト・エクスプレス「瑞風」は約1ヶ月半遅れで、京都や山陰・山陽に向けて出発しました。停車駅では地元住民による歓迎イベントが開催されるなど手厚くもてなされました。

 

現在、両車両ともに予約が殺到しており、その最高倍率は100倍とも言われます。海外メディアからの取材申し込みも相次いでおり、注目度は日に日に増すばかりです

 

日本全国で沸き起こる“走る高級ホテル”フィーバー。果たしていつまで続くのでしょうか。

 

目次

  1. 1 新たな観光資源?世界トップクラスの豪華寝台列車
  2. 1-1 世界で最も高級な四季島
  3. 1-2 豪華設備と内装
  4. 2 西日本を代表する“走るホテル”
  5. 2-1 最高125万円のスイートを提供
  6. 2-2 立ち寄り駅での「おもてなし」イベントも盛況
  7. 3 いつまでつづく?「四季島」「瑞風」現象

 

1 新たな観光資源?世界トップクラスの豪華寝台列車

同時期に運行となった東の四季島(しきしま)と西の瑞風(みずかぜ)。
日本を代表する新たな豪華クルーズトレインとなった両列車は、料金も世界トップクラスです。全室スイートルームの四季島は1人当たり最大で95万円、瑞風は2泊3日で最大125万円となります。

 

JR東日本は、観光立国の推進の一環として、四季島の準備をしてきたと述べます。

 

「『トランスイート四季島』では、日本の豊かで美しい自然を、また地域に根ざした産業や日々の暮らしに息づく文化を、列車ならではの『豊かな時間と空間の移ろい』の中で、さまざまに楽しむ旅を提案して参ります」(参照:東日本旅客鉄道株式会社 2016年7月19日付)

 

 

1-1 世界で最も高級な四季島

シャンパンゴールドで彩られた10両編成の「TRAIN SUITE 四季島」は、走行する際、乗客がリラックスして景色を楽しめるよう車内脇にソファを設置しています。また、大きなガラス天井からも眺めを楽しむことができる仕様です。

 

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(▲高級感あるシャンパンゴールドで覆われた四季島 / 出展:Japan Rail Pass)

 

東京から函館を周る3泊4日の旅は、料金1人当たり32万円〜95万円で予約することができます。

 

乗客は17組34名までに限られており、チケットの抽選は最高で76倍(初日の5月1日分)、すでに半年先まで予約で埋まっているといいます。

 

四季島は奥山清之氏がデザインを手がけ、JR東日本子会社のJ-TRECと川崎重工によって製作されました。総工費は50億円におよびます。

 

 

1-2 豪華設備と内装

全長約21メートル、全幅約3メートル、全高4メートルで構成され、全室スイートルームとなっているほか、シャワーやトイレも完備。最高級の四季島スイートではメゾネットタイプで1階はベットルーム、2階はリビングルーブに分かれ、浴室にはひのき風呂が備え付けられてあります。壁には和紙と漆のパネルが貼られるなど、高級感を存分に感じられる内装です。

 

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(▲四季島車内の様子 / 出展:JR東日本)

 

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(▲最高級スイートルーム「四季島」スイートのひのき風呂 / 出展:Kyodo News+)

 

さらに、車両の先頭と最後尾は、天井がガラスで覆わられた展望車となっており、流れる外の景色を車内から楽しむことができる作りとなっています。

 

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(▲ガラス窓で覆われた展望車両 / 出展:JR東日本)

 

また、食事ではミシュラン1つ星を獲得している中村勝宏シェフが監修のもと総料理長を務め、元ホテルメトロポリタン丸の内料理長の岩崎均氏が総料理長を務めます。伝統的な日本料理や、フランス料理を融合させた創作料理を提供しています。

 

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(▲豪華なダイニング車両 / 出展:JR東日本)

 

JR東日本は、今後、季節ごとで異なるツアーを予定しており、福島県の会津若松や山梨県、長野県が候補地となります。

 

 

2 西日本を代表する“走るホテル”

一方、JR西日本が運行する「TWILIGHT EXPRESS(トワイライトエキスプレス)瑞風」は6月、JR職員と多くの鉄道ファンに祝福されながら、大阪駅を出発しました。列車名は「日本の美しい土地を風のように走り抜ける」に由来しており、ファンからは走る高級ホテルとも呼ばれます。

 

周遊コースは、京都と大阪から下関駅をめぐる山陽コース(上り・下り)、京都・大阪から山陰本線経由の山陰コース(上り・下り)、このほか岡山、松江、東浜をめぐる3日間の山陰&山陽コースが計画されています。車内からは瀬戸内海の景色と観光名所でもある大山(鳥取県)の眺めを楽しむことができます。

 

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(▲トワイライト・エキスプレス・瑞風の外観 / 出展:Japan Rail Pass)

 

・ 5つの計画ルート

  始発駅 終着駅 運行ルート
山陽コース(下り)※ 京都駅・大阪駅 下関駅 山陽本線
山陽コース(上り) 下関駅 大阪駅・京都駅 山陽本線
山陰コース(下り) 大阪駅・京都駅 下関駅 山陰本線
山陰コース(下り) 下関駅 京都駅・大阪駅 山陰本線
山陽・山陰コース(周遊)※ 京都駅・大阪駅 京都駅・新大阪駅 山陽本線

 

周遊

(▲2泊3日の周遊コース 参照:TWILIGHT EXPRESS 瑞風)

 

※ 1泊2日の片道タイプ。
※ 2泊3日の周遊タイプ

 

 

2-1 最高125万円のスイートを提供

10両編成で最大30名まで収容可能な瑞風の内装は、ノスタルジックなアール・デコ調※をベースに気品溢れる作りとなっています。

 

16ある部屋のなか、1人当たり27万円から利用可能で、スイートは75万円からとなります。また、1両すべてを使ったスイートルームは世界最高の125万円です。

 

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(▲瑞風のスイートルーム / 出展:JR東日本)

 

瑞風ディナー

(▲瑞風のバーラウンジ / 出展:Style Magazine)

 

列車のデザインは、京都迎賓館の設計にも携わったインダストリアルデザイナーの福田哲夫氏と、多くの鉄道車両のデザインに関わってきたインテリアデザイナーの浦一也氏が務めました。

 

福田氏は瑞風のデザインについて、

 

「寝台列車のイメージは、寝る間も惜しむためのものから、ゆっくりと旅を味わうことに大きく変わってきました。私たちはさらに新しい夢のような旅のあり方を求めてその舞台を提案し続けている」

 

と述べ、一方、浦氏は、

 

「エクステリアは、ノスタルジック・モダンのコンセプトに基づき、懐かしさとともにみなさまに愛される車両デザインを目指しました」(参照:TWILIGHT EXPRESS 瑞風

 

と公式ホームページで話します。

 

食事ではフードコラムニスとの門上武司氏監修のもと、伝統的な京料理や創作料理を得意とする料亭「菊乃井」の村田吉弘氏や、世界のシェフ100人に選出された米田肇氏など、日本のトップシェフが腕を振るいます。

 

瑞風ディナー

※ アール・デコとは、1920〜30年代に建築工芸として流行した、幾何学的な模様を特徴とする様式・模様。世界各都市で一世風靡となり、日本でも昭和初期に流行した。 (出展:JR東日本)

 

 

2-2 立ち寄り駅での「おもてなし」イベントも盛況

JR西日本はニュースリリースにて、6月、運行を開始した「TWILIGHT EXPRESS 瑞風」の山陰下り1泊2日コースの初列車にて、立ち寄り観光地である城崎温泉駅と東萩駅・萩駅で地元住民とおもてなしイベントを実施したことを伝えました。

 

記事によると、瑞風にとって記念すべき最初の旅となった、6月17日大阪・京都発、6月18日下関着の山陰下りコースで予定通り運行を終え、終着駅の下関駅では乗客たちからは、

 

「何をとっても素晴らしく、楽しくて、夢のような2日間でした。長尾列車長をはじめ、クルーの方々の温かい素晴らしいサービス、また沿線の方々の温かい歓迎と、人の素晴らしさにも、大感激の旅でした」

 

などの感想が聞かれました。

 

 

3 いつまでつづく?「四季島」「瑞風」現象

両車両の乗客の平均年齢は64歳で、2割は外国人観光客とされます。時代は商品に価値を見出す「モノ消費」からサービスの体験に重きを置く「コト消費」へと移り変わっていると言われています。

 

外国人観光客数も過去最高を更新する日本の観光産業。日本のみならず海外からも熱い視線が集まる「四季島」「瑞風」フィーバーはまだまだ終わりそうにありません。

 

 


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