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世界都市別グローバル度ランキング、東京は4位

(出展:COHEN HANDLER)
(出展:COHEN HANDLER)

調査会社のA.T.カーニーは6月、最新のグローバル都市指標(Global Cities 2017 Index)調査を行い、世界の主要都市をグローバル度に基づいてランキングを作成し、公表しました。

 

ランキングは今年で7回目となり、昨年首位だったロンドンが2位で、ニューヨークが首位に返り咲きました。3位には3年連続でパリがランクインしました。次いで4位には東京が入り、2年連続でアジア首位を維持しています。

 

あわせて各都市の将来性を評価したグローバル都市展望(Global Cities Outlook)に基づくランキングも発表され、昨年に引き続きサンフランシスコが1位となりました。また、東京は昨年より順位を4つ下げて、23位に入りました。

 

本記事では、A.T.カーニーが発表したグローバル都市指標(Global Cities 2017 Index)をもとに、ランキングを詳細に見ていきます。

 

 

1 グローバル都市指標とは

A.T.カーニーが2008年より作成しているグローバル都市指標(Global Cities Index)は、世界125都市を、「ビジネス活動」「人的資源」「情報流通」「文化的経験」「政治的関与」の5分野の計27評価基準をもとに、各都市における展開力、実績、発展力などを総合的に評価したものになります。

 

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(出展:Thinkstock)

 

 

1-1 首位はニューヨーク、4位に東京が入る

2017年のグローバル都市指標(Global Cities Index)では、ニューヨークが昨年2位から首位を奪還しました。次いで2位ロンドン、3位パリ、4位東京、5位香港、6位シンガポール、7位シカゴ、8位ロサンゼルス、9位北京、10位ワシントンD.C.と続きました。

 

・グローバル都市指標(Global Cities Index)ランキング トップ10

順位 都市名 総合ポイント
1 ニューヨーク 63.2
2 ロンドン 62.9
3 パリ 53.2
4 東京 47.4
5 香港 44.7
6 シンガポール 39.1
7 シカゴ 38.3
8 ロサンゼルス 38.1
9 北京 37.0
10 ワシントンD.C. 34.4

(A.T.Kearnye「Global Cities 2017 Index」より作成)

 

第1位となったニューヨークは、「情報交換」「ビジネス活動」「政治的関与」の指標で改善し、「文化的経験」で強いロンドンよりも高い数値を出したことで、首位に返り咲くことができました。また、ニューヨークは「人的資本」の指標においても他の都市をリードしています。

 

2年連続で4位に入った東京は、「ビジネス活動」「情報交換」の指標でニューヨークと遜色がないものの、「人的資源」「政治的関与」の面で大きく離されています。また、アジア地域の中では、5位香港、6位シンガポール、9位北京を抑えて、2年連続で首位を維持しました。

 

 

 

1-2 11〜25位にランクインした都市

このほか、11〜25位には、11位ブリュッセル、12位ソウル、13位マドリード、14位ベルリン、15位メルボルン、16位トロント、17位シドニー、18位モスクワ、19位上海、20位ウィーン、21位ボストン、22位アムステルダム、23位サンフランシスコ、24位バルセロナ、25位イスタンブールと続きました。

 

メルボルン、イスタンブール、ベルリン、マイアミでは過去5年間で、主に「情報交換」「人的資本」「ビジネス活動」の指標が改善した結果、前年より順位を上げました。

 

・グローバル都市指標ランキング11〜25位

順位 都市名 総合ポイント
11 ブリュッセル 34.0
12 ソウル 33.8
13 マドリード 33.7
14 ベルリン 33.0
15 メルボルン 32.5
16 トロント 32.3
17 シドニー 32.3
18 モスクワ 31.8
19 上海 31.7
20 ウィーン 30.0
21 ボストン 29.8
22 アムステルダム 29.2
23 サンフランシスコ 29.0
24 バルセロナ 28.6
25 イスタンブール 28.3

(A.T.Kearnye「Global Cities 2017 Index」より作成)

 

ランキング

(出展:)

 

 

2 グローバル都市展望とは

グローバル都市指標の発表にあわせて、グローバル都市展望(Global Cities Index)ランキングも毎年発表されています。

 

グローバル都市展望では、「個人の幸福度」「経済」「イノベーション(革新性)」「ガバナンス(意思決定と行動)」の4分野計13評価基準をもとに、各都市における将来的な潜在能力を分析しています。

 

 

 

2-1 首位はサンフランシスコ、東京は23位に入る

昨年に引き続き1位となったのはサンフランシスコで、次いで2位ニューヨーク、3位パリ、4位ロンドン、5位ボストン、6位メルボルン、7位ミュンヘン、8位ヒューストン、9位ストックホルム、10位モスクワとなりました。

 

サンフランシスコは、イノベーションの中心地として評価が高く、近年は特許数やビジネス・インキュベーター(BI)※が増加した結果、2年連続で首位を維持することとなりました。

 

2位ニューヨークと3位パリは、海外直接投資の増加とインフラの緩やかな改善によって経済領域の拡大が見られスコアを伸ばしました。

 

モスクワとサンクトペテルブルグのロシア両都市は、海外直接投資の増加や、インキュベーター数の増加に伴い、経済面で改善し、順位を伸ばしました。特にモスクワは前年35位からトップ10入りを果たしました。

 

・ グローバル都市展望(Global Cities Outlook)ランキング トップ10

順位 都市名 総合ポイント
1 サンフランシスコ 71.1
2 ニューヨーク 66.7
3 パリ 62.3
4 ロンドン 59.9
5 ボストン 59.9
6 メルボルン 59.1
7 ミュンヘン 58.8
8 ヒューストン 58.8
9 ストックホルム 57.1
10 モスクワ 56.7

(A.T.Kearnye「Global Cities 2017 Index」より作成)

 

 

 

2-2 11~25位にランクインした都市

このほか11位~25位には、11位シンガポール、12位チューリッヒ、13位シドニー、14位ジュネーブ、15位シカゴ、16位アムステルダム、17位アトランタ、18位ベルリン、19位ワシントンD.C.、20位トロント、21位コペンハーゲン、22位デュッセルドルフ、23位東京、24位バンクーバーと続きました。

 

・グローバル都市展望ランキング11~25位

順位 都市名 総合ポイント
11 シンガポール 55.6
12 チューリッヒ 55.4
13 シドニー 55.4
14 ジュネーブ 55.3
15 シカゴ 55.1
16 アムステルダム 53.8
17 アトランタ 53.6
18 ベルリン 53.6
19 ワシントンD.C. 53.4
20 トロント 53.0
21 コペンハーゲン 52.8
22 デュッセルドルフ 52.6
23 東京 52.5
24 バンクーバー 52.2
25 ロサンゼルス 52.1

(A.T.Kearnye「Global Cities 2017 Index」より作成)

 

ランキング2

 

※ ビジネス・インキュベーターとは、創業間もない企業等に対し、不足するリソース(低賃料スペースやソフト支援サービス等)を提供し、その成長を促進させることを目的とした施設・組織。(参照:経済産業省)

 

 

2-3 2017年のグローバルエリートは16都市

同社によれば、2050年には世界人口のおよそ3分の2が都市部に住むことになると予測されており、「グローバル都市指標」と「グローバル都市展望」の両方で上位25都市に入った都市を「グローバルエリート」として発表しています。

 

2017年は、北アメリカからはニューヨーク、シカゴ、ワシントンD.C.、ボストン、サンフランシスコ、トロント、ヨーロッパからはパリ、ベルリン、モスクワ、アムステルダム、アジア太平洋地域からは、東京、シンガポール、メルボルン、シドニーの計16年が選ばれました。

 

・ グローバルエリート16都市

北アメリカ地域 ヨーロッパ地域 アジア太平洋地域
・ニューヨーク(米)
・シカゴ(米)
・ロサンゼルス(米)
・ワシントンD.C.(米)
・ボストン(米)
・サンフランシスコ(米)
・トロント(加)
・ロンドン(英)
・パリ(仏)
・ベルリン(独)
・モスクワ(ロ)
・アムステルダム(蘭)
・東京
・シンガポール
・メルボルン(豪)
・シドニー(豪)

(A.T.Kearnye「Global Cities 2017 Index」より作成)

 

エリート

 

 

3 国ではなく都市が世界経済を牽引する

A.T.カーニーは、報告書のなかで都市における将来の展望について、次のように述べています。

 

「都市ならびに都市圏は、地政学とマクロ経済学においてますます重要な役割を担っており、専門家の中には、従来主導的な役割を担ってきた国民国家に代わって、都市が世界の経済と政治を動かす主な要因になると提唱している研究者もいる」

 

経済の中心は国から都市に移り、今後の世界経済を牽引するとしました。

 

また、

 

「各都市の世界的な影響力が増すにつれ、都市の能力に関する情報は、ビジネスリーダーによる戦略策定(具体的には投資判断、グローバル本社や研究拠点をどこに配置するかという判断、どこで人材を募集するという判断)や都市による行政改革計画の策定を方向づけるものとなる。」

 

と述べました。

 

グローバル都市展望ランキングでは23位といい成績を残せなかった東京。2020年の東京オリンピックに向けて、さらなるグローバル化が求められています。

 

 


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