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【外国人観光客増加の影響か】路線価2年連続の上昇、銀座ではバブル超え!?

(出展:TransferWise)
(出展:TransferWise)

銀座の路線価がバブル期を超えて過去最高を更新したと話題です。

 

国税庁は7月、2017年分の全国の路線価をホームページにて公開。路線価とは、路線(道路)に面する標準的な宅地の1平方メートル当たりの価額のことで、路線価が定められている地域の土地等を評価する場合に使われ、相続税や贈与税を決める基準にもなるものとされます。

 

今年の東京銀座の路線価は前年度比26.0%増加して4032万円となり、これまで最高だったバブル期の3650万円を超えました。
大阪、京都、横浜でも平均して前年比15%を超える高い伸び率を記録。外国人観光客の増加し、ホテルなど商業施設の不動産投資が好調であることなどが要因と見られています。

 

全国平均では前年度比0.4%増加で、路線価は8年ぶりに増加に転じた昨年から2年連続の上昇となりました。

 

ついにバブル期を超えた東京の最高路線価。インバウンド産業好調を追い風にどこまで上がり続けるのでしょうか。

 

 

目次

  1. 1 銀座路線価4032万円でバブル期を超える
  2. 1-1 麻布、渋谷などでも高い上昇率がつづく
  3. 1-2 商業施設の開発が進む都内
  4. 2 都道府県別上昇率トップは宮城、ワーストは秋田
  5. 2-1 京都、大阪が近畿地方を引っ張る
  6. 2-2 建設ラッシュが続く宮城
  7. 2-3 最下位秋田、人口減少率でもワースト

 

1 銀座路線価4032万円でバブル期を超える

路線価は、路線価が定められている地域については、路線価方式※で評価し、定められていない地域については倍率方式による評価方式が採られます。

 

全国最高となったのは東京都中央区銀座5丁目の銀座中央通りで、4032万円。バブル期だった1992年の3650万円の上回り、過去最高を更新しました。銀座の路線価はこれで32年連続日本一となります。

 

東京全体での路線価上昇率は宮城県につぐ3.2%で、13の都道府県で前年を上回りました。

 

国税庁によれば、平成29年分の各都道府県庁所在都市の最高路線価は次のようになります。

 

・ 各都道府県県庁所在地の最高路線価ランキング

順位 都市名 所在地 価格
1 東京 中央区銀座5丁目銀座中央通り 4032万円
2 大阪 北区角田町御堂筋 1176万円
3 横浜 西区南幸1丁目横浜駅西口バスターミナル前通り 904万円
4 名古屋 中村区名駅1丁目名駅通り 880万円
5 福岡 中央区天神2丁目渡辺通り 630万円
6 京都 下京区四条通寺町東入2丁目御旅町四条通 392万円
7 札幌 中央区北5条西3丁目札幌停車場線通り 368万円
8 神戸 中央区三宮町1丁目三宮センター街 320万円
9 さいたま 大宮区桜木町2丁目大宮駅西口駅前ロータリー 299万円
10 広島 中区胡町相生通り 256万円

(参照:国税庁発表資料より作成)

 

 

1-1 麻布、渋谷などでも高い上昇率がつづく

都内の路線価は銀座以外でも高い上昇率を記録しました。
麻布では前年度比20.7%増加で1168万円、四谷は16.3%増加の2280万円、渋谷は15.9%増加の2160万円です。

 

このほか、都下では立川の544万円(前年度比3.4%増)が最も高く、ついで武蔵野422万円(前年度比9.0%増)、八王子200万円(前年度比3.1増)、町田198万円とつづきました。

 

・ 都内で上昇率が高かった地域順

署名 所在地 上昇率 価格
京橋 中央区銀座5丁目銀座中央通り 26.0% 4032万円
麻布 港区北青山3丁目青山通り 20.7% 1168万円
四谷 新宿区新宿3丁目新宿通り 16.3% 2280万円
渋谷 渋谷区宇田川町渋谷駅側通り 15.9% 2160万円
新宿 新宿区新宿3丁目新宿通り 14.2% 2448万円
浅草 台東区浅草1丁目雷門通り 13.1% 198万円
玉川 世田谷区玉川2丁目玉川通り 12.4% 227万円
豊島 豊島区東池袋1丁目グリーン大通り 12.1% 898万円
港区新橋2丁目新橋西口駅前広場通り 11.8% 1136万円
足立 足立区千住3丁目北千住駅西口駅前広場通り 11.7% 248万円

(参照:東京国税局公表資料より作成)

 

 

1-2 商業施設の開発が進む都内

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都内では外国人旅行者数の増加を背景に商業ビルやホテルなどの施設の建設が進み、これが前年度比26%の路線価の引き上げに大きく影響したと見られています。さらに2020年には東京オリンピック・パラリンピックも控えており、今後も上昇はつづくと予測されます。

 

※ 路線価方式では、評価対象地が接する路線の路線価に、必要な画地調整率(評価対象地の形状等(奥行距離、不整形の度合い、角地など)に基づき、価額を補正する率)及び地積を乗じて評価額を算出する。
※ 倍率方式では、固定資産税評価額に地価事情の類似する地域ごとに定めた評価倍率を乗じて評価額を算出する。

 

 

2 都道府県別上昇率トップは宮城、ワーストは秋田

路線価を地域別にみると、北海道では前年度比0.9%増と全国平均0.4%を上回りました。東北地方では、宮城が全国トップとなる3.7%の上昇となり、6県全体では3.7%となりました。

 

東京を除く関東地方では、神奈川、千葉、埼玉が4年連続で上昇したものの、群馬、栃木、茨城で前年を下回りました。

 

近畿地方では、近畿2府4県の路線価が前年比平均0.4%上昇。京都と大阪以外は前年を下回ったものの、両府が全体を引き上げました。

 

東海地方では名古屋が13年連続で最高を記録し、愛知県が5年連続で上昇したもの、岐阜と三重では前年を下回りました。

 

中国地方では、5県全体の路線価は0.1%下落したものの、広島県が2年連続の上昇。岡山はマイナスから回復し、残り3県は前年を下回りましたが、下落幅は減少しています。

 

四国地方では、4県全体で前年比1.4%減で25年連続の下落となります。下落率2.0%となった愛媛は2年連続で全国ワースト2となっています。

 

九州地方では、7県平均で0.3%増となり9年ぶりにプラスに転じました。関東地として外国人にも人気の福岡が全体を押し上げました。

 

 

2-1 京都、大阪が近畿地方を引っ張る

2年連続で上昇した近畿地方の路線価は、外国人に人気の京都と大阪が全体引き上げています。

 

2府4県の前年度比は0.4%増と全国平均と同じで、京都1.4%、大阪1.2%増となりました。一方、他4県は滋賀0.2%、兵庫0.3%、奈良0.4%、和歌山1.6%の減少となりました。

 

路線価が最も高かったのは、大阪市北区角田町(御堂筋)で、1176万円(前年比15.7%増)、ついで、同市中央区心斎橋筋2丁目(心斎橋筋)で968万円(前年比36.0%増)、同市北区大深町(JR大阪駅北側)の712万円とつづきました。

 

・ 近畿地方 路線価ランキング

順位 署名 所在地 価格
1 大阪市北区角田町(御堂筋) 1176万円
2 大阪市中央区心斎橋筋2丁目(心斎橋筋) 968万円
3 大淀 大阪市北区大深町(JR大阪駅北側) 712万円
4 大阪市中央区北浜3丁目(御堂筋) 412万円
5 下京 京都市下京区四条通寺町東入2丁目御旅町(四条通) 392万円
6 中京 京都市中京区河原町通四条上る米屋町(河原町通) 381万円
7 神戸 神戸市中央区三宮町1丁目(三宮センター街) 320万円
8 阿倍野 大阪市阿倍野区阿倍野筋1丁目(あべの筋) 272万円
9 天王寺 大阪市天王寺区悲田院町(谷町筋) 193万円
10 西 大阪市西区江戸堀1丁目(四つ橋筋) 256万円

(参照:大阪国税局公表資料より作成)

 

 

2-2 建設ラッシュが続く宮城

みやぎ

 

変動率トップとワーストの県が混在する東北地方。
宮城は前年比3.7%の上昇で5年連続の増加となる一方、秋田は2.7%の減少で4年連続のワーストとなります。

 

現在、仙台ではホテルやビルなど商業施設の開発や、投資ファンドビルの買収など不動産取引が活況を見せており、下の引き上げにつながっています。本町2丁目広瀬通りでは前年比15.2%上昇を見せました。青葉区中央1丁目青葉通りでも、前年比14.1%の高い伸びを記録します。

 

河北新報(2017年3月22日付)によれば、青葉区一番町の老舗衣料品店「大内屋」の本店ビルを東京の投資ファンドが買収。日銀の金融緩和政策による投資マネーが仙台に流れ込んでおり、外国人観光客の増加によりホテル需要が見込まれるため、今後もこの傾向は続くと予測されています。

 

 

2-3 最下位秋田、人口減少率でもワースト

秋田県内でもっとも高い中通2丁目秋田駅前通りで前年比マイナス4.0%となる120万円です。これで24年連続の下落となります。同県は戦後初めて人口100万人を切ったというニュースが話題となったばかり。4月1日時点での県内人口は99万9643人で、90万人台となるのは87年ぶりです。就職や大学進学を機に県外へ転出するケースが多く、さらに未婚化、晩婚化、晩産化も進行した結果、人口の自然減が平成5年から続いています。

 

このほか、福島は1.9%の増加、青森は1.1%、岩手は1.0%、山形は0.7%の減少となりました。

 

・ 秋田県内の路線価

順位 9署名 所在地 価格
1 秋田南 秋田市中通2秋田駅前通り 12.0万円
2 横手 横手市安田国道13号通り 3.4万円
3 秋田北 秋田市外旭川県道秋田北インター線通り 3.3万円
4 大曲 大仙市大曲通町大曲駅前通り 3.3万円
5 本荘 由利本荘市中梵天国道105号通り 2.9万円
6 大館 大館市御成町3大館十和田湖線通り 2.6万円
7 能代 能代市柳町柳町通り 2.3万円
8 湯沢 湯沢市柳町2柳町本通り 2.2万円

(参照:仙台国税局公表資料より作成)

 

東京の一極集中が鮮明になった2017年路線価調査。地方はこのまま衰退の一途を辿るしかないのでしょうか。

 

 


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